2013年6月16日日曜日

ハセガワ 1/72 三菱F-2支援戦闘機 放電索のディテールアップ方法

さて、今回は翼に付いている「放電索」の加工を紹介したいと思います。

F-2支援戦闘機の主翼や尾翼の後ろ側の翼端には
猫のヒゲのようなアンテナが数本ニョッキリと生えています
これは機体に溜まった電気を放電させるための部品でして
数多く引っ付いているため、パッと見で結構目立つんですよね。
なわけで、キットでも再現してくれてはいるのですが・・・・・
プラの一体成形ではその再現性に限界がありまして
これ位の小スケールでは、どうしても精密感に不満が・・・・・

で、今回違う素材に変換してやり、精密感のアップ!
プラス、キットに見られる考証上の問題点も解決してやろう!!
と、まぁ~そういうわけなんですけどね、はい
そこまで気にならないって~方はそのままでも良いと思います
だってこんな作業って、自己満足以外のなにものでもありませんからね
第一面倒臭いでしょ~ d(^◇^;)
(って紹介しておいて何いってるのよ俺)

では作業スタ~ト~ッ!


まず最初に垂直尾翼から作業に掛かることにします

写真は何も手を入れていない素の状態でして
後縁側に3本、上に一本、放電索が再現されているのですが・・・・
どうです?アンテナというにはチョッとゴツイと思いません(笑)
実物は細いロッド状の物なんですけど
やはりプラの一体成形では限界があるようですね

また、先に述べた実機とは違う箇所にパーツが付いているという
考証上の問題点も存在しておりまして
自衛隊機好きとしては、これは捨て置いておけないと
ま、そういうわでやっちゃうわけなのです (*゚∀゚)=3 エッヘン 
(なんかムッチャえらそうですね(笑))

さて今回の作業、つまりプラパーツを別の素材に変換するわけですが
その素材や方法には色々なパターンがありまして
前回は直に真鍮線を後縁に接着するという方法を取ってみたところ
その仕上がり具合はとても感じが良かったのです・・・・・が
真鍮線が硬いため、下手に触ったり当たったりすると
根元にその力がもろに掛かってしまい、ポロリと外れてしまうという
取り扱いに注意が必要な仕上がりになってしまいました。
やはり完成後の破損は少しでも防ぎたいですよね (^◇^;)

なわけで今回は破損しにくい仕上がりを狙い、放電索の素材には
「しなり」で力を逃がせる釣り糸のテグスを使ってみようと思います。


まず放電索本体はテグスに交換するのですが
今回根本の基部はそのまま残し、そこに穴を開けて
テグスを差し込むという方法を取ることにしました。
そのまま平面に接着しただけでは強度が出しにくいですからね

最初に基部を残しロッド部分をカット
その後、写真のように0.3mmのピンバイスで穴を開けます。
刃先を滑らせて穴を割ってしまわないように慎重に慎重に・・・・・

(・e・)v はい、作業終了~♪

少し中心からズレてしまった所もありますが
概ね上手くいったので、ま、これで良しとしておきましょう

ん?・・・・・ん~~~・・・・・
今回は放電索に0.2mmという細いテグスを使うので
現状では基部がチョッと大きく感じちゃうかもしれませんね
でもこんなに小さい部品を削って小さくするのはムチャクチャ大変(汗)
その掛かる手間と効果を天秤にかけますと・・・・う~ん、そのままでも良いかなぁ
ま、この部分を「楽に」小型化できるやり方を、また色々と考えておきますから
今回は「思いついたら次回に紹介させていただく」ということで (^^ゞ

あ、そうだ!
0.5mm位の素材を使うとバランスが取れて、返って良いかもしれませんね

さて、垂直尾翼の後縁側は写真のように左右互い違いで
計3本付いているのですが、実はその位置に間違いがありまして
キットのノーマル状態では3本の内、真ん中の位置が
上下2本の中央より少し下の位置に来ているんです。

実機はちょうど真ん中~やや上位(いまいちハッキリしないんですけど)
に付いておりまして、毒を食らわば皿までといいましょうか
どうせ交換するんですからと、ついでに位置の修正もやっちゃうことにしました。
ま、といっても作業自体はとっても簡単でして
ようは修正する根本部分をカットし、位置を修正して固定
そこから差し込む穴を開けるだけ
と、まぁ~たったこれだけのことですから
わざわざ説明するまでのものでもありませんよね(笑)

で、右の写真が作業の終わった状態なのですが
う~ん・・・・修正した2本目の位置が少し上過ぎたかも・・・・
ま、何もしてない状態より相当良くなってるんだから、これでOKでしょう



次は水平尾翼です

あっ!そうそうこれを言っておかなくっちゃ d(・e・)
キットの水平尾翼の後縁ですが、
良く見ると外側に向かって厚みが増していっているんですよね。
オカメは翼の後縁って、先までズ~ッと薄いままってイメージがあったので
ハセガワの設計ミスか?な~んて思っていたのですが
よくよく調べてみたら、なんと!これが正解だったんです。
どうしてこうなっているのかは分かりませんが
間違って端まで薄々に削ったりしないように気をつけてくださいね。

では作業に戻りましょう
垂直尾翼と同じく、水平尾翼にも位置に間違いがありまして
上側(キット素の状態)と、下側(修正後)の写真を比べていただくと
間違いの個所が良~くわかると思います。
そう、真ん中の位置が全っ然違っていますよね(笑)
中央の放電索基部を切り取り、内側の基部よりさらに内側に移植
ここも垂直尾翼の時と同じく、接着&穴あけ加工して再生してやります。


またF-2の水平尾翼は左右共通になっておりまして
そのため基部の取り付け面が左右で一緒、つまり機体に取り付けた時は
写真のように左側は上、右側は下に来るように付いており
その辺りも修正してやると満足度もグッと上がりますよん♪

まぁ~移植する箇所が一つ増えちゃいますけどね (^◇^;)

★あと左右の主翼に各3本ある放電索ですが
位置は合っていますので上と同じ加工だけしておけばOK
ここは楽チンです♪


機体側の穴あけ加工が終わりましたので放電索本体を製作しましょう。

(*^ 3 ^) といっても釣り用のテグスをカットするだけなんですけどね(笑)

今回使用したのは直径0.2mmのナイロン糸1.5号
購入したままでは糸に巻き癖が付いていますので
お湯を掛けて巻き癖を矯正してからカットしてやります。

カットする長さは写真のように結構適当でして、キッチリと揃えてはおりません。
穴の深さが一定じゃないので、少し長めに作っておいて
固定後に長さを揃えてカットしてやろうという訳です。


では機体に固定しましょう。

まず取り付け作業前に全体塗装は済ませておきました。
塗装時には機体を触って持ち上げる頻度が高いでしょ?
柔軟性があり、破損しにくくなっているとは言っても
やはりリスクは少しでも避けたいですからね d(゚-^*)

さて、固定に使用する接着剤は色々ありますが
オカメは今回ウェーブの瞬着「×3S ハイスピード」を使用しました。
穴にテグスを差込み、位置を調整しながら根元に極少量垂らしてやります。
この瞬着は低粘度タイプなので穴とテグスの隙間にサッと染み込み
硬化も早いので、こういう作業に向いているんですよね。
あと低白化タイプというのもナイスなポイント♪

では結構数がありますからドンドン作業を進めていきましょう
スポッ チョン スポッ チョン・・・・ 
ふ~、トータル16本、取り付けが終わりました

ん~・・・・・色が透明なのでこの状態だと全然目立たんなぁ~(笑)

後は先をカットし、長さを揃えてやりましょう。
オカメは今回長さを2mmに調整したのですが
ロッドの細さと相まって、いまいち目立たなくなっちゃいました(^◇^;)
模型的な面白さを求めるならば、もう少し太く、長くしてやり
パーツとして「主張」してやった方が良いかもしれませんね。

ま、それはそれとして、最後に塗装作業に入ります。
放電索本体はつや消しブラックに塗装
先っちょにアクセントとして少しオレンジ色を塗ってみました。
いや、実物も先っちょに色が付いてるんですよ

さて、これにてF-2支援戦闘機の放電索ディテールアップ作業は終了で~っす♪


(●^o^●)キョ~~~ッ!
やはり線材を使うと、元とは比べられない程に精密感が上がってくれますね
また、指でアンテナ部を少しいじってみたところ
釣竿のようにシナって力を受け流し、ポキリといく気配は全然ナッシング
いや、そら~思いっきり変形させたらあきませんけどね(笑)
でも当初の目的どおり、ある程度は破損に強い仕上がりとなったので
今回の釣り用ナイロン糸の使用は悪くない選択といえるでしょうね

また、このアップ写真では基部の大きさが気になるように写っていますが
実物は1/72スケールでかなり小さく、肉眼で見る分にはそう気にならないので、
大多数の方はおそらく満足できるんじゃないでしょうか(^^ゞ

★さて今回のF-2支援戦闘機・放電索のディテールアップ、如何でしたでしょうか?
作業自体は単純で、施すことにより精密感はかなりアップ出来たのですが
1mm以下のピンバイス(ドリル)を使うため、やはり多少のスキルは必要でして
全くの初心者にお勧めできるかと言われれば・・・?がついてしまいますが(汗)
まぁ~プラモなんて物は、やらないことにはスキルなんて伸びませんから
こういう作業に挑戦してみるのも良いんじゃないかと (^^ゞ
穴あけに失敗しても、基部を切り飛ばしてストレートに組んじゃえば良いんだしね

また、工具の扱いに慣れている方にとっては、それ程難しい作業では無いと思いますので
この記事を読んで興味を持たれたあなた!
そう、そこのあなたです!!
オカメと一緒にカッチョイイF-2を更にカッコよくしてやりませんか?

ヾ(o゚ω゚o)ノ゙ ハッハッハ!F-2バンザ~イ♪

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